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  Becky Farler


=情報屋かつ守銭奴(^-^;)。
 お金に対する執着は、ラリーの銃、ミニーメイの爆発物に対するそれ以上か。それでも、なんやかやで仕事の紹介はするわ情報は出すわで、結局ラリーに対して貸し出し超過状態は続いているようである。食事に対する嗜好は、ラリーのピザだけ、メイの中華テイクアウト・オンリーよりはずっと健全のようだが…、実は健康食品ジャンキーだったりするかもしれない。
 声は、久川綾さん。私の持っていたイメージにマッチしていた。水野亜美タイプのキャラクターよりずっと似合っているといったら怒られるだろうか。今回のOVAでも、借金取り立てだけではなく、通信がらみの謎解きをみせたり、ラストでビデオカメラで証拠シーンをばっちり撮影したり、そこそこ出番を振られていてよい役だったのではないだろうか。久川さんが声を当てているからではないが、シリーズの中では一番気に入っているキャラクターである。そういった理由もあってベッキー主役短編ストーリーを考えたりしていたのだけれども、今回はスペースと時間が無かったことと、あと、勝手に彼女が飛行機マニアだみたいな設定をしてしまって、園田さんに怒られてしまうかもしれないので、掲載は見送りました(^-^;)。
 以下、未完成稿の抜粋。

 ラリーはへたっていた。
 両手をだらりと垂らし、顎をカウンターの上に載せたまま虚ろな目を宙にさ迷わせている。
「どーすんのよ、今月の支払い」
 店の奥、事務所へ繋がるドアを全開にして、ミニー・メイはそこにもたれ掛かっている。
「…黙って」
 半拍遅れて返って来るラリーの声も最悪の二日酔い状態のように暗く虚ろだ。
「今度のは大仕事なんだからって、調子に乗ってチューン・パーツだ、レア・アイテムだなんだって買い込むから」
「…いいから、黙っててよ」
 振り向きもせずにラリーはカウンターの上で唸る。確かに熱はある。なにしろ、昨日の今日だ。ミシガン湖に叩き込まれて無事なはずがない。あきらかに風邪になりかけている。
「守銭奴だって来るのよ、私は言い訳するのは嫌ですからね」
「…お黙り」
「だって、ベッキーが来るのは」
「シャーラップ!!」
 切れたラリーが両手のひらをカウンターに叩きつけ、顔を上げる。
 そのタイミングを見計らったかのように入り口のドアが開いた。メイとラリーは同時に営業スマイルに切り替え、振り返った。
「いらっし…」
 途端に二人の笑顔が凍り付いた。
「ラリー、いるぅ?」
「あ」
「げ」
 二人はカウンターの後ろで顔を見合わせた。
「大事な仕事のパートナーを迎えるのにそんな顔してちゃだめよねぇ」
 ベッキーはにこにことやたら機嫌が良い。
 それも、そのはず、今日は溜まりに溜まったツケをすっかり支払うとラリーが約束した日なのだ。
「お、表から入って来ないでっていってあるでしょう」
「そんなこといえる立場なのかなぁ」
「ほら、はっきり言っちゃいなさいよ」
「あんたは黙ってて、ミニー・メイ!!」
 ラリーが横目でぎろりと睨んだ。
「…いったい二人ともどうしたの」
 ベッキーの視線がラリーとミニー・メイの顔の間を何回か往復する。その間に、彼女の顔から笑みがしだいに消えていった。
「まさか、ラリー…」

 …と、今日も今日とての場面から物語は始まるわけです。もし、ご要望の向きがあれば、完成品を次のコミケにでも出します。メールでも手紙でも受け付けていますので、よろしく(^-^;)。



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