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  7.DOUBLE VISION


 盛り上がったあとで、メインストリームからそれる。
 ちょっとがっかりする。
 今回は2話とからめての展開。リンナのエピソードと言えよう。
 しかし、それよりもナイトセイバーズの 「お仕事」 をしっかり描いてくれた部分を評価したい。これで、漠然としたイメージではなく具体的な形として把握することができる。この回から判断すると必ずしもハードスーツに頼りっぱなしということではなく、生身を危険にさらすこともあるようだ。本当に体を張る部分はリンナとプリスの担当だろう。ネネには危なっかしくて任せられない。ネネと言えば、今回もしっかり重要な場面に登場していて、エピソードがないないと騒ぎつつも一番いい役回りではないだろうか。
 7話もとりたてて文句を付けるようなところはない。
 強いてあげれば声優のセレクションだが、全然駄目というランクではない。
 この話で興味を惹くのは、「ガルフ・アンド・ブラッドレー」 「九星工業」 のような他の大企業体の存在だ。いずれもゲノムと張り合える規模の企業だということで、確かにゲノムはスーパーパワーではあるが単独のガリバーではないということが想像できる。ティンセル・シティを牛耳っているとしても、世界を意のままにとはいかないわけだ。だからこそクインシーの野望もあるわけだが。
 そういったスーパーパワーの争いに巻き込まれたのが、2人の姉妹。
 レイカとアイリンだった。
 両親はガルフ・アンド・ブラッドレーと九星工業の企業戦争の犠牲になり、妹はスーパーブーマ開発を目指すゲノムの手で殺された。姉は復讐のために、拒み続けていた一族の力を借りティンセル・シティに現れる。
 時を同じくして日本を訪れたスーパースターに、リンナは失った友の面影を見る。
 皮肉にもゲノムへの協力者を警護することになったリンナたち。
 その警護の仕事が、リンナとレイカを引き会わせることになる。
 復讐の場として選ばれたのはゲノムの水上都市。
 復讐は成功しなかった。クインシーは無傷だった。
 だが、印象は前向きだ。
 再びビジョンとして生きることを決意したレイカに、コンサート会場までの先導を申し出るレオン。ごく自然でいい。ちょっぴり 「カリオストロ」 の銭形を連想したりする。
 エンディング、特設ステージで歌うビジョン。
 その背後の巨大なマルチスクリーンに彼女のメッセージが浮かび上がる。

THANKS
FOR
A.D. POLICE & KNIGHT SABERS

 鮮やかでさわやかな幕切れだった。
 考えてみれば、いまのところ全エピソード中唯一のハッピーエンドなのだ。
 もしよくできたテレビシリーズの形だったら、この第7話のようなストーリーを積み重ねながら全体の物語が進んでいくのではないかと思わせる。別につねにハッピーエンドである必要はない。でも、力んで暗くなって見せることはないはず。
 ここでつかんだリズムが今後も失われないことを願うだけだ。

 ややひっかかること、やはり見つかった。
 とは言っても、7話だけに関してではない。兵器としてのブーマばかりが描かれている。何もブーマの脅威というのは、兵器的な面だけではない。人間に匹敵するものとして脅威なのだ。それだからクインシーも 「OMS」 を握って放さない。ブーマ自体に焦点を絞ったエピソードを作ってもよいはずだ。相手が 「兵器」 でなくなるとしてもナイトセイバーズの出番がなくなるわけではないのだから。
 また、ゲノムもスーパー・コングロマリットとしてではなく、単に武器商人、兵器メーカーとしてしか描写されていない(ま、6話でそうでない部分がちらっとあるにはあったが)。これこそ、間違っている。大企業だから、力があり、脅威なのだ。私設軍隊があるからではない。力だけの単細胞を描きたいのなら別のところでやるべきだ。家電メーカー、電子部品メーカー、あるいはマスコミの支配者、それこそゲノムだけに色々な面がとりあげられると思う。
 もっと面白い、そして深みのある物語ができると思う。
 ただドンパチがあればよい、それだけでは悲しすぎるよ。

    ◇     ◇     ◇

 7話までをたどってみた。
 この先どのような展開になるかも分からないのに、色々と妄想してみた。
 要らぬおせっかいの部類が多いかもしれない。
 自分の趣味に合わない部分をあれこれあげつらった、そんなもの。
 でも好きな作品にはよい作品であってほしいのだ。
 結局、「バブルガム・クライシス」 のファンなのだから。

 一応、今回はここまでだ。
 あとは次の機会に譲ることにしよう。


TRACE OFF



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